結論
組めます。ただし完済時年齢の上限があるため借入期間が短くなり、同じ借入額でも月々の返済額が現役世代より大きくなります。制約は「借りられるか」ではなく「何年で返すか」に出ます。
当てはまるのは、住み替え先の購入に借入を検討している場合です。
例外:現在の家に住宅ローンが残っている場合、まず残債の処理が先になります。二重の借入は原則として難しくなります。
この記事で扱わないこと
- 特定の金融機関・商品の推奨や比較
- 審査に通るかどうかの判断(基準は金融機関ごとに異なり、非公開です)
- 金利の予測
- 個別の返済計画の設計(金融機関またはファイナンシャルプランナーにご相談ください)
何が制約になるのか
借入時の年齢ではなく、完済時の年齢が制約になります。
多くの金融機関が住宅ローンに完済時年齢の上限を設けています。上限が仮に80歳だとすると、65歳で借りる場合の借入期間は最長15年です。
この差が月々の返済額に直結します。
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| 借入期間 | 同じ借入額に対する月々の返済額 |
|---|---|
| 35年 | 基準 |
| 20年 | 大きく増える |
| 15年 | さらに増える |
| 10年 | 現役世代の3倍以上になることも |
上限年齢と借入可能期間は金融機関ごとに異なります。必ず複数の金融機関に確認してください。
収入の見られ方
年金は収入として認められる場合がありますが、扱いは金融機関によって異なります。
一般的に見られる点:
- 年金の受給額と受給開始時期
- 就労を続けている場合、その収入と継続の見込み
- 他の借入の有無
- 購入する物件の担保としての評価
現役時代の年収より、現在および将来の返済原資が問われます。退職金を頭金に入れることで借入額を抑える組み立てが、実務上は多く採られます。
借入期間を延ばすための選択肢
親子リレー返済
親が借り、途中から子が返済を引き継ぐ方式です。子の年齢を基準に借入期間を設定できるため、期間を長く取れます。
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| 利点 | 注意点 |
|---|---|
| 借入期間を長く取れる | 子が連帯債務者になる |
| 月々の返済額を抑えられる | 子自身の住宅ローンに影響する |
| 親の年齢の制約を回避できる | 相続時の権利関係が複雑になりうる |
2つ目が最も重要です。子が将来自分の家を買う際、親子リレー返済の債務が審査に影響します。子世代の住宅取得計画と切り離せないため、家族全員での合意が前提になります。
リバースモーゲージ
自宅を担保に借入をし、契約者の死亡時に自宅の売却などで一括返済する仕組みです。存命中は利息のみの支払いとなる形が一般的です。
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| 利点 | 注意点 |
|---|---|
| 月々の負担が小さい | 対象となる地域・物件に条件がある |
| 高齢でも利用しやすい | 不動産価値の下落や金利上昇のリスクがある |
| 住み続けられる | 推定相続人の同意が必要な場合がある |
利用条件が限定的です。都市部の一戸建てを主な対象としている商品が多く、マンションや地方の物件は対象外のことがあります。取り扱いの有無を先に確認してください。
リースバック
自宅を売却し、その後は賃借人として住み続ける仕組みです。借入ではないため住宅ローンとは別の選択肢ですが、同じ文脈で提案されることがあります。
売却価格が相場より低くなる、家賃が発生する、契約期間に定めがある場合がある、といった点を必ず契約書で確認してください。
借りる前に確認する3つのこと
1. 借りずに済む組み立てができないか
今の家の売却代金で、住み替え先を賄えないかを先に検討してください。借入をしない選択肢が成立するなら、それが最も確実です。
2. 返済が年金収入で続けられるか
就労収入がある前提で組んだ返済計画は、退職後に破綻します。年金収入だけになった状態で、返済と生活費が両立するかを確認してください。
3. 団体信用生命保険に加入できるか
住宅ローンには団体信用生命保険(団信)の加入が条件となることが一般的です。健康状態によっては加入できない場合があり、その場合は借入自体ができないことがあります。
加入条件が緩やかな商品もありますが、金利が上乗せされることがあります。
相談先
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| 相談先 | 相談できること |
|---|---|
| 金融機関の窓口 | 自行の商品の条件、借入可能額の目安 |
| 住宅金融支援機構 | フラット35など公的な制度の内容 |
| ファイナンシャルプランナー | 返済計画と生活設計の整合性 |
複数の金融機関に当たってください。完済時年齢の上限、年金収入の扱い、団信の条件は金融機関ごとに違います。1社で断られても、別の金融機関では条件が合うことがあります。